渡辺みちたか(自民党・新宿区議会議員)official blog

新宿のミッチー。新宿区議会議員(自民党)。1985年12月生まれ。「渡辺ミッチー」こと渡辺美智雄・元副総理の孫。慶応義塾高等学校・慶応義塾大学・同大学院卒業。中小企業勤務、国会議員秘書を経て新宿区議会議員(2期)。会派は自民党区議団。

基礎自治体の取り組むべきLGBT政策とは

 今定例会に立憲、共産党ら5会派から「新宿区パートナーシップ及びファミリーシップ届出制度に関する条例」が提出され審議される。今日はその共同提案説明会*1が行われた。家内から子供の面倒をみてくれと言われていた日だったので、オンラインでの開催は本当にありがたい。子守をしつつyoutubeの配信をみた。

 私個人は伝統的な家族観を大切にしていて、家庭や学校でも男は男らしく、女は女らしくといわれて育ったので、ジェンダーの思想についてはやや保守的だ。よき父でありたいと思っているし、男ならこうしようと思う事がある*2。個人としてそう思う一方で、LGBT政策については、誰もが望んでLGBTになったわけではなく、これからも一定数がLGBTとして生まれてくるという事実を考えれば、LGBTの方々が生活しやすい(というよりヘテロ*3と同じように生活できる)環境を作っていくことは大切だろうと思っている。特に子供が生まれてからは(この子もLGBTかもしれないんだよな)とふと思うこともあり、リアルな感覚で必要性を感じている。

 今日の説明会の感想としては「LGBTの方々がどういう不利益を現行制度で被っていて」、「条例改正をすることでどう解決するか」という点をもう少し掘り下げてほしかった*4。この分野に詳しい方からすれば、もはや知っていて当然のことなのかもしれないが、LGBTの方々の強い思いや、痛みを伝統的な家族観を大切にしている人たちにも伝えていかない限り広い理解は得られないし、政策実現に際しては広い理解が必要だ。高月さんの発言した公営住宅に同性パートナーが入居できないという一例は聞いていて課題だよなと思わせる力がある(もちろん区側の事情もきく必要があるが)。現行制度下での不条理な不都合は変えていく必要があるだろう。逆にパートナーシップ証明書の発行が、アイデンティティになるといった話はまだピンとこない部分がある。機会があればこういう話も聞いてみたい。

 さてこれらの課題について、区側はこれまで「この課題は国で解決すべき問題」という主張をしてきているが、これはその通りだ。新宿区は基礎自治体であって、LGBTについての諸課題はより広域的、あるいは国で制度改正をしないと解決しない。そう考えると区が取り組むべきことは、住民に一番近い基礎自治体としてLGBTの住民の声を拾って国や都に届けていくことだ。あるいは基礎自治体で本当にやらなければならないことや、基礎自治体でやれば解決できることをやっていくべきだ。

 LGBTの方々を考えた政策については今後進んでいく分野と思っているし、進めていかなければならない分野だとも思っている。(今日の説明会で伊藤さんが「会派を超えて」と助け舟をだしてくれていたが)私も機会をつくって勉強していきたい。

*1:議会向けのオフィシャル説明会ではない

*2:他人にはその考えを求めることはしないし、この思想が善だとも思わない

*3:LGBTではなく、セクシャルマジョリティ?のことを指してなんというのかわからないので、なにか呼び方があれば教えてほしい

*4:ちょうど当事者の声を取り上げていた依田さんの話の時に、おむつ替えで中座していたせいもある