
本庁舎特別委員会で東京ガスに伺い、庁舎における熱源構成やコージェネレーション事例や、ガス供給の災害対応を拝見したので、以下報告したい。
◆ガスのカーボンニュートラル化
・一般的に、建物のエネルギー消費は照明(約3割)や、空調を中心とした熱源(4割超)が大きい。
・新庁舎を建てる際に、熱源を電気のみで構成するか、ガスと電気で構成するか選択肢がある。
・かつて、家を建てるときにオール電化というのが流行ったが、原発事故で電力供給が絶対ではないことや、電気料金の高騰があり、その後のブームは一段落したことを思い出した。たしかに庁舎のエネルギー構成は多重化したほうがレジリエンシーは高い。
・新庁舎はZEB化も視野に入るが、そうしたときにガスを使うのは逆風ではないかと思って質問したところ、東京ガスでは、ガスのカーボンニュートラル化も進めており、2030年に契約者の1%、2050年では9割を目指しているとのことだった。
・ガス(CH4)は燃えれば(O2が加われば)、CO2と水(H2O)ができる化学式なので確実にCO2は排出されるので、理屈がよくわからなかったのだが、CO2分をクレジットで相殺したり、CO2と水素からメタンをつくる技術(メタネーション)でもって、カーボンニュートラルメタンをつくる研究を進めているとのこと。CO2とカーボンニュートラル水素からガスをつくれば確かにそれはカーボンニュートラルガスだ。
◆庁舎での非常用発電機をつかったコージェネレーション
・次回ヤンマーで詳しく視察する予定の、庁舎でのコージェネ事例についても概要を説明いただいた。
・電気は発電所で作るが、送電時のロス(5%ほど)があるうえ、発電時の排熱を利用できていない。一方で、ガスは供給網でのロスはなく、庁舎に発電機を行えば排熱もできるという理屈を利用する事例。
・具体的には、庁舎に配備する非常用のガス発電機を常時稼働させて電気を作り、排熱も利用するという仕組みで、日常の電気調達と非常時の電源確保を同時に行う仕組みだ。既に長崎市役所や渋谷区役所で導入されている。この考えはとても興味深く、ヤンマーさんの視察で詳しく聞いてみたい。
◆ガス供給の防災性
・都市ガスの供給は、上流では高圧、それぞれの地域までを中圧、家庭やオフィスなどには低圧で運ばれるのは電気と同じで、中圧から低圧にするために、(電気における変圧器に相当する)ガバナがそれぞれの地域に設置されている。このガバナは電気を使わないので停電時でも稼働する。
・ガス管は地震にとても強い。高圧、中圧管は金属製の管でサンプルを見させてもらったが、めちゃくちゃ分厚く、そして重く、いかにも丈夫なものであった。低圧は伸びに強い粘りのあるポリエチレン管で、1980年代から移設が進み、現在約4割ほどがこれに変わっている。新宿では5割ほどがポリエチレン管で、高強度の管を含めて9割くらいが強い管になっている。なお、地中でポリエチレン管は腐食しないので半永久的に使用できるという。

・最近の役所の庁舎では、(供給が)災害に強い中圧を引き込んでいるケースがある。ちなみに新宿区役所は低圧都市ガスが引き込まれている(中圧を引き込んでも変圧できず利用できるものもない)。
・東日本大震災の際の話を聞く。拠点のある日立市の話。ガスは1週間で復旧させた。大変なご苦労と災害対応体制が整っている話をお聞きした。