先日の議会で区議会議員の報酬が少し上がった。改定案は全会一致ではなかったが、共産党と伊藤陽平さんを除く全員が賛成して可決した。細部で考え方の変更があり、議員にとっては大きな議決だったと思う。
区議会議員というのは、特別職の地方公務員で給与所得者になる。源泉徴収票には給与の支払者として区長が書かれていて、え、俺って吉住区長から給料もらってんだ*1、と見るたび意外に思う。なお、区議は給与所得者だが、年金は国民年金、保険は国民健康保険である。もちろん退職金はない。
議員の報酬はどちらかと言えばフリーランスの売上に近く、どの議員も給料の中から各種会合の会費を払ったり、その他政治活動にかかる支払いを行っている。給料のほかに議会活動のための政務活動費が月15万円支出できるが、これは主に会派で雇っている職員の人件費や、区政報告発行・発送などに充てている(政務活動費は飲食を伴う出費、交際費的な使い方は認められていない)。
さてこの度、報酬が少し上がったというのは、正しくは報酬額は変わっていないが、年間のボーナスの計算月数が0.1月増えたのだ。*2
世間のイメージ通りだと思うが、新宿区議会議員の報酬は下がりつづけている。2000年にはボーナス含む額面年収で1161万円あったが、R4年度では993万円となり、約20年間で11%下がっている。まだ議員報酬が高すぎる/いや安い、というご意見はいろいろだろうが、新宿区議の報酬は有識者と区民委員を含む区特別職報酬審議会なる第三者機関にお伺いをたててから決めている。
「議員はもらい過ぎ」のご批判には、反論(むしろ泣き言)を言いたいのだが、私はいただいている分以上の働きはしたいと思っている。地方議員がニュースになるときは大体不祥事を起こした時で、そういうのはもううんざりで、議員批判もしょうがないよなと感じる。だけどその一方で新宿の場合、与野党問わず、区民のためにとプライドをもって区議会議員をやっている先生方がいて、私もそうした先輩方にならいたい。また、なによりカネのために議員やってるんじゃねえ! と大見栄を切って今日の記事を終わりにしたい。