渡辺みちたか(自民党・新宿区議会議員)official blog

新宿のミッチー。新宿区議会議員(自民党)。1985年12月生まれ。「渡辺ミッチー」こと渡辺美智雄・元副総理の孫。慶応義塾高等学校・慶応義塾大学・同大学院卒業。中小企業勤務、国会議員秘書を経て新宿区議会議員(2期)。会派は自民党区議団。

緊急事態宣言(新宿区の対応)

 東京では明日から緊急事態宣言がはじまる。今回は酒類提供をする飲食店の休業要請をはじめ、様々な業種で休業要請・時短要請とハードルの高い制限が実施される。区でも繁華街(新宿・高田馬場・新大久保・神楽坂)のパトロール、区立小中学校での部活中止、区有施設は区民ホール等の観客自粛、文化施設(博物館等)・屋内スポーツ施設の休館をする。

 コロナの感染拡大が始まって一年以上がたち、行政サイドにも(科学的ではなく)経験的な知見が深まってきた。つまり、どうやらコロナは飛沫での感染が主で、具体的には人と一緒に食事をしたり、集まって大声を出すような(カラオケ等)シーンが危ないということがわかってきた。こうした知見からいえば飲食店の制限はやむを得ないが、なぜ文化施設・スポーツ施設、関連する活動が狙い撃ちになるのか疑問が残る。特措法45条では原則として不要不急の外出を自粛要請とあり、文化・芸術・スポーツは不要不急で、法律で決まっていることだから、ということなのだろうか。一方でこうした分野を生業にしている人もいるし、また生活の張りとして、生きがいとして活動している人もいる。「不要不急」は価値の話だから評価が難しい。

 さて、新宿区は昨年来、コロナ対応で私権制限の動きがある中で、一貫して「生きがい」や「居場所」などの価値を大切にしてきた。昨年春に発出された最初の緊急事態宣言下では、多くの自治体が公園の遊具を封鎖したが、新宿区ではそれをせず子供たちに遊び場を提供し続けた。今年1月の成人式も早々に中止や延期を決める動きが自治体間で広がる中で、新宿区はオンラインを主としながらリアルでの場も提供した。こうした対応を職員に聞くと、背景には区長の強い思いがあるのだという。新宿区がヤンチャな対応をするたびに役所にはご意見(なんで公園を封鎖しないんだ、なんで成人式を中止しないんだ)の電話が多く入るようだが、私は地元で公園や成人式について「助かった」、「よかった」という当事者たちの声を聞いており、いままでの対応を評価している。

 今回、都立の図書館、劇場はクローズするが、区の図書館、集会場、ホールは開館を続ける(区民ホールは無観客要請)。前述したようにコロナ感染で特に危ないのは飛沫で、飛沫が飛ばない施設を開館し続けるのは合理的な判断だろう。事なかれ主義のもとでは、都に同調して休館するのが安全策だが、私は区長のヤンチャな判断を支持したい。