渡辺みちたか(自民党・新宿区議会議員)official blog

新宿のミッチー。新宿区議会議員(自民党)。1985年12月生まれ。「渡辺ミッチー」こと渡辺美智雄・元副総理の孫。慶応義塾高等学校・慶応義塾大学・同大学院卒業。中小企業勤務、国会議員秘書を経て新宿区議会議員(2期)。会派は自民党区議団。

来年度予算案

 新宿区の来年度(2023年度)予算案が発表された。一般会計1663億円の過去最大となる。来年度も区の貯金にあたる財調基金(257億円)から取り崩して歳出を賄う。取り崩し額は84億円とコロナ関連の予算(122億)も響いて大きい計上がされている。なお取り崩しは3年連続。

 財調基金については明るいニュースもある。2月の議会では今年度(2022年度)補正予算案(未執行予算の減額修正)も提出され、約26億円の予算が減額される。この減額と区民税とタバコ税の見込み増(それぞれ15億円、9億円)、都区財調交付金の増(52億円)があり、今年度の財調基金の取り崩しが102億円の予定から、36億円に修正される。財調基金は約20年かけて300億円ほど積み上げてきたが、今年だけで100億円の取り崩しと聞いていたから、貯金も使うときは一瞬でなくなるんだなとヤバい思いをもっていたが、なんだかんだでうまく帳尻を合わせている。36億円も大きいといえば非常に大きいが。

 さて、来年度予算案は菅内閣の仕事が目に付く予算案だ。予算案の中身を見ている間、菅義偉前首相の言っていたことが実現され、こうやって基礎自治体の予算に反映されていくんだなと感じた。具体的には行政のデジタル化、不妊治療の保険適応、妊婦ケアなどに予算が新たについた。身近なところでは携帯電話も安くなったし、改めて菅義偉前総理は仕事したんだなぁといまさらながら懐古される(もう遅い)。

 また、コロナ関連では保健所予算が今年度3倍の5億4000万円の予算が付いた。この予算については恒久的というわけではなく、コロナ対応での増額とのこと。もちろんその他もろもろの対策がある。コロナ対策に加えて、コロナ後を見据えた地域経済の活性化に向けた予算もフルスペックでついている。来年度はキャッシュレス割引も、金券くじもフルフルでやる。

 ライフワーク・専門分野である温暖化対策でも要望していた省エネ機器設置助成の予算の拡充が行われる。事業者向けのLED設置助成も額、件数ともに拡充。また排出事業者としての区の対応も、再エネ電力の調達や、新築建物のZEB化などを行う。政策的に注目しているのは都の対応で、住宅への太陽光パネルの設置、断熱住宅、住宅の断熱化などの予算拡充が行われるようだ。何度も言及しているが、ゼロカーボンに向けて都心部の対策は建物の脱炭素化が最重要だと思っている。都心部のCO2排出は電力由来のものが圧倒的に高いので、建物の性能を上げて、エネルギーを外に漏らさなくさせる、そして使うエネルギー(電力)を再エネ由来のものを調達・購入するという2つ(省エネ化と再エネ化)でCO2排出を大幅に減らせる。

 最後に地元関連の西武新宿線開かずの踏切対策。皮肉にも昨年の複々線化の廃止の都市決定が行われたのが契機になって進みだした印象がある。しかし前に進むのならウェルカムだ。来年度は交通量調査とまちづくりの検討が行われる。

 来年度予算については今月から始まる定例会の予算特別委員会のメンバーとなる予定なので、細かな話もおいおい書いていきたい。