渡辺みちたか(自民党・新宿区議会議員)official blog

新宿のミッチー。新宿区議会議員(自民党)。1985年12月生まれ。「渡辺ミッチー」こと渡辺美智雄・元副総理の孫。慶応義塾高等学校・慶応義塾大学・同大学院卒業。中小企業勤務、国会議員秘書を経て新宿区議会議員(2期)。会派は自民党区議団。

【新宿区】来年度予算はきめ細やか・積極財政・大盤振る舞い予算だ(2024年度予算その1)

 区長による所信表明があり、来年度予算も議会に提出されたのでレビューしていく。まずは全体について。

 来年度(2024年度)の一般会計予算案は歳出1845億円と過去最大で、多くの事業が拡充され、これ以上ないくらいの大盤振る舞い、もとい、区民のニーズに細かく対応したものに仕上がっている。一方で気がかりなのは予算規模が巨大になっていることで、税収が絶好調にも関わらず財源不足が100億円にも上り、足りない分は区の貯金から切り崩す。区の貯金は311億円なので、およそ三分の一だ。100億円の財源不足はリーマンショック直後の2010年度当初予算の109億円に次ぐ水準で、リーマンショック時は税収がギュッと縮まって財源不足に陥ったが、いまは状況が全く異なる。この辺りの認識は定例会と予算委員会で聞いていきたいと思う。

 また、来年度は西新宿小学校、牛込一中の建設・用地買収、新宿文化センター改修工事などの建設費も重く、84億円の区債の発行を行う。区は施設の建設用の貯金(社会資本等整備)もしており、この貯金が10年前は26億円(2014年度)だったが、今や147億円あるのでいくらか余裕はある。が、バブル期に計画された多くの施設が30年経ち、これから改修の時期を迎えるので予断は許されない。

 共産党は「区の貯金がべらぼうに溜まっている! 吐き出せ!」というが、たとえ貯金が300億円あったとしても、もはや1年で貯金の三分の一を吹き飛ばしてしまう財政規模なのだ。今日発表された区長の所信表明(区政の基本方針説明)では長期的な財政運営について「(対応力を確保し続ける上で)警戒すべきタイミングに差し掛かっている」との発言があった。経済状態が悪くなると急激に財政が悪化する可能性があり、区当局においては是非その認識をもちつつ、緊急度の高いものについては機動的に対応するメリハリをもって今後も区政に臨んでほしい。

◆来年度予算案で主だったもの・目立つ事業
・学校給食無償化(新規) 12.2億円
・プレミアム付き商品券(継続) 12億円
・ベビーシッター助成(拡充)1.2億円
GIGAスクール タブレット端末更新 8.7億円
・学童クラブ(拡充) 18億円
・私立幼稚園の実質無償化 1.7億円
・西新宿小校舎増築 10億円
・牛込一中の用地買収 31億円
・経営力強化支援事業(拡充) 10億円
新宿中央公園の整備 1億円