渡辺みちたか(自民党・新宿区議会議員)official blog

新宿のミッチー。新宿区議会議員(自民党)。1985年12月生まれ。「渡辺ミッチー」こと渡辺美智雄・元副総理の孫。慶応義塾高等学校・慶応義塾大学・同大学院卒業。中小企業勤務、国会議員秘書を経て新宿区議会議員(2期)。会派は自民党区議団。

統一教会だとか

 世間では安倍元総理の銃撃事件が、いつの間にか旧統一教会自民党議員のつながりの話になってしまった。自民党は(共産党公明党のような組織政党と違って)楽天市場みたいな一国一城の議員の集合体みたいな組織だから、党と統一教会が繋がっているというより、それぞれの議員がそれぞれの濃淡をもって関わっているのが真相だろうと思う。

 

 さて私の話。西武新宿線下落合駅頭で毎朝9時くらいに世界日報を配っているおっちゃんがいる。雨の日も、風の日も配っている凄いおっちゃんだ。私は下落合駅が最寄り駅なので、配っているおっちゃんの存在は知っていたけど、新聞は受け取ったり受け取らなかったりしていた。が、ある時、応援いただいている方から「下落合駅で新聞配ってるオジサンは〇〇さんって名前で、××に住んでて、今度言っておくから話してみて」みたいな感じで紹介された。それ以降は朝駅頭でたまに立ち話をしたり、その方が主宰している地域の勉強会(十数人規模)に招かれて区政について話したことがある(ボランティアだったから金銭の授受はない)。おっちゃんは世界日報を配っているくらいだから当然統一教会の信者さんだろうし、あるいは系列組織の職員かもしれないんだけど、よくわからない。こちらも聞かないし、むこうも言わない。だからおっちゃんが100%統一教会の人かどうかはわからないし、勉強会も統一教会のイベントではないんだけど、これって報道でいう「統一教会との繋がり」なんだよな、と厳粛に受け止めている。ああ、これからはあのおっちゃんとの付き合いを絶たないとダメなんだなって。

 最近、統一教会関連のニュースを見るたびに駅頭のおっちゃんを思い出す。あのおっちゃん、そんなに悪い奴だったんか……? あのおっちゃんの後ろには泣いてる人がたくさんいるんか?

 

 しかし議員になると統一教会に限らず、宗教とは多くの接点ができる。佼成会、幸福の科学、朝起き会、真光…… 例えば、支援してくれている人が「〇教の人、知ってるから紹介してやるよ」と繋いでくれたり(そうするとその人の顔もあるからムゲにはできない)、逆に宗教サイドが支援をちらつかせながらコンタクトをしてくることもある。はたまた支援者自身が信者だったりして「今度こういうイベントがあるから来たら?」なんて言われると、断るには多少のハードルがある。しかも大体「△△さん(同じ選挙区の競合)は毎回きてるから!」という言葉がワンセットなんだよね。この言葉には「ライバルのあいつも来てるけど、お前はこないの?」というニュアンスのほかに、純粋な善意で、△△議員に負けないで、あなたのことをみんなにも知ってほしい! という応援の意味が含まれているから余計だよね。ビジネスでいうなら、営業マンが既存顧客に紹介されたお客さんを訪問せずに断れるかって感覚に近いと思う。

 

 私が末端の政治家として一番恐れているのが、一連の報道で「政治や政治家とかかわるのはヤバいヤツだ」とますます政治をタブーにする空気が生まれてしまうこと。こうなると悪循環で、我々の近くに「普通の人」がいなくなって、声のデカいプレッシャーグループの影響力が相対的に大きくなる。逆に、特定グループの影響力を薄めたかったら、応援したい政治家をみつけて気軽に応援してほしい。投票もまたしかり。組織政党の一番イヤなことは投票率が上がることだから。

 願わくば誰もが政治参加して、政治家を使い倒して、今よりもいい国にできる世の中になりますよう。